山瀬まみ

ヘソ曲がりだからなのか分からないけど、昔からまわりの人と趣味が合わないことが多い。
例えば、音楽聞いたりバンドしたりという趣味が友達と一致していても、好きなミュージシャンが合わなかったり。
ジャンル的にはヘビーメタル系に好きなものが多いのだけれど(そもそもこの時点で難しいが)、メタル全般が好きなわけではなく、好きなバンドが限定的すぎる上、王道のバンドが嫌いだったりするので、メタル好きとも話が合わなかったり。
十代くらいの頃は共感できる仲間が欲しい!という思いが強い時期もあったが、途中から「どうせ趣味の合う人なんかいない」と諦めるようになった。最近はSNSなどでマニアックな同志を探せる便利な時代になりました。
そういった趣味の中でも、特に他人に理解されない趣味が出来てしまった。

それが「山瀬まみ」

以前仕事で初対面の方と世間話をしていたときに、趣味とかありますか?と聞かれたので素直に「山瀬まみが好きなんです」と言った瞬間。
明らかに表情はこわばり、反応に困っている。
(これは冗談なのか、マジなのか…)
という風に、頭脳をフル回転させどう答えるのが最適なのか…
僕にはそう悩んでいるように見えた。
とても気遣いの利く方だったので、笑うことも出来なかったんだろう。とても申し訳ないことをしてしまった。
個人的には後ろめたい訳でもないし、仮に笑われたとしても気にしないタイプだが、相手を困らせていけないので、初対面で山瀬ファンであること言うのはやめようと、その時決めました。
当時はマイブーム真っ盛りだったのでうかつだったが、客観的に見れば困る気持ちは理解できる。その後、他の人々の反応を通して「山崎まみファン」であることが一般的に受け入れられないことはよく分かった。
ただ更に厄介なのは、山瀬まみの容姿や喋りが好きな理由ではなく
「山瀬まみの歌」が好きな理由だからだ。
この歌の存在を知っている人は特に同年代ではほぼいないし、そもそも自分も知らなかった。
かつてはむしろ嫌いな方だった山瀬まみに興味を抱くようになったのは、6年前のあるきっかけからだった。
…つづく

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