2019年台風15号 葉山の被害



2019年9月9日に台風15号が葉山を通過したときの出来事です。

9/8日
台風15号は観測史上稀にみる勢力とのことで海に近い我が家は、早々に庭を片付けて深夜の台風上陸に備えた。夕方頃、町内に「避難準備情報」が発令される。小さい子供がいるので訓練も兼ねて近くの小学校に避難することにした。家族は日頃から避難に備えて荷物を準備しているので支度はすぐ済んだが、僕個人は何も準備していないので思い付くものをつめこむ。着替え、電池、電池式充電器、マグライト、そういったところだ。役場に避難場所の状況を電話で確認した上で、車で家族と共に小学校へ向かった。
体育館の入口で避難者情報を記載して中に入る。まだまだ暑かった日で まだ雨が降り始める前だったので冷房の無い体育館はドアを開けていた。係りの方が扇風機を用意してくれた。
三角コーンで就寝エリアを区切って用意されていた。

うちの4名の他は年配のご夫婦などが数組いる程度で、その後も殆ど増えることが無く広々とスペースを使うことが出来た。駄目だと思っていたがコンセントも使って良いとの事で携帯の充電に使わせてもらった。
子供たちは普段は来れない夜の体育館にはじゃぎ気味。雨を避けてバッタも体育館に避難してきていた。

日が暮れるにつれ、雨風が強くなり始めた。暑いがドアを閉め切り、深夜の暴風雨に備える。
就寝場所に畳を貸してもらえるとこととなり、子供と畳三枚を運ぶ。また、備蓄の水など提供してもらえた(極力持ち込んだ水筒の水を飲むようにはしました)
今回は避難者が少ないこともあり待遇よくしてもらったが、もっと多い時はこんなにしてもらえないだろうな。自前で最低限用意できる様には今後したいと感じた。携帯で気象情報を随時確認。台風の進路、降水量の予想、河川水位状況など。近くに小さな川があるので万一の氾濫が心配だ。
夜10時頃になると、子供たちは寝付いてしまったが雨風はますます強くなり、体育館内に打ち付ける音が響き渡る。


そんな最中、最近めっきりはまっている天才ソングライターの「はるきねる」さんがVRライブ、アルテマ音楽祭に出演するとの事で、VRの機材は持っていないがYoutubeで中継されるのでそれを見始める。時代のさきがけみたいな企画で面白いが、まだ運営にも慣れていないのかバタバタしている感はある。でもちょっとこの状況で見るのは不謹慎な気もするけど、天候と場所に関係なくコンサートを楽しめるのは、落ち込みがちな避難所生活を潤すには良い企画だなと感動しました。
眠くなってきたので寝ようと思うが寝付けない。けっこう周りを気にせず眠れるたちなのだけど、少し暑いのと、打ち付ける雨風の音、慣れない体育館、という事なのか殆ど眠れなかった。この生活も何日も続くとなるとそうとう大変だなと思う。
深夜になると近くの川の水位もかなり高くなって来ていた。

9/9月
ようやく寝付くことが出来、朝を迎えて外はすっかり晴れていた。畳を片付け、荷物をまとめて、帰り道に気を付けながら車で家に戻った。
途中大きな被害は見受けられず、家も停電することなく無事でした。散乱した枝や葉を掃除して、午後から面接に行く予定でした。(諸事情で退職し有休消化、転職活動中でした)
…そういえば、海を見に行ったら大量の流木と共にナスがたくさん落ちていた。どこから来たのか…
台風の被害状況をネット等で調べると、葉山町内の別の地域、逗子、特に横須賀の広い範囲で停電が発生していた。子供の幼稚園は、停電地域のご家庭が弁当を用意できない、園内の片付けなどで休園となった。うちは普段から強風で停電することが多い地域だったので、今回停電しなかったことが驚きでした。電車も朝8時まで計画運休の予定が、再開はずれ込んでいる様子。乗る予定の横須賀線は逗子以南は再開見込み立たず、大船までは本数を減らすとの情報。昼になりとりあえずバスに乗り込み駅へ向かうことに。しかし、旧役場前から駅方面は既に渋滞、殆ど進まない。数十分かけてようやく風早橋まで来たが、この辺は信号が消えている。

恐らくこの停電と、電車再開を見込んで駅へ向かう車で混雑しているのだろう。いつ駅に着くかも分からないし、駅に着いても電車がどれだけ動くか分からない。面接先に連絡を入れて日を改めさてもらえるようお願いし、バスを降りて家に帰りました。帰りがてら近辺の様子を見てみたら、134号沿いは信号停電が続いていたが、長柄交差点のみ信号が着いていた、非常電源でもあるのだろうか?
町内の放送では停電世帯向けに避難所を開設するとのことだった。
帰宅してテレビなどを見ると、千葉県の停電と強風被害の甚大さ、横須賀の停電、逗子市の被害、鉄道再開遅れによる混乱、金沢区や三浦の沿岸地域の被害。三浦半島と房総半島に被害は集中していた。
この後数日、葉山町内の停電は続き、千葉は月末まで停電が続くことなる…

被害の酷さに何かしたいと色々考えて、ふるさと納税を利用した寄付があったので館山と逗子に寄付をした。休み中なので南房総地域でボランティアでも…と思ったけど、市内の住民に限定していたりで、結局自分の食事や宿泊や移動を現地に迷惑かけずに出来る人でないとかえって邪魔になるんでしょうね。その後体調崩したので結果的にやらなくてよかっです。

台風に限らず災害への準備がいかに大事か痛感しました。真剣に考えよう。奄美出身の知人によると、台風が来たら家を戸締まりして荷物担いで避難所に行くのは自然の流れになっているそうです。慣れていない関東民も当たり前に対応できることが必要ですね。

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